穴水町復興対策会議能登半島地震復興支援ブログ

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RSY浦野さんから。東北地方の地震について

皆様

お世話になります。RSY浦野です。
7月24日に東北地方で発生した地震について、現地入りされていたNPO法人とちぎ
ボランティアネットワーク(災害ボランティアオールとちぎ)のKさんより総括
として、以下の報告書が届きました。

情報共有のため、皆さんに転送致します。詳細にわたって報告がなされているた
め、長文となっておりますがご了承下さい。

「一人の被災者に寄り添う」視点で、現地での情報収集を行ってくださった、K
さん、Aさんに心から感謝申し上げます。また、NPO法人ハートネットふくしまの
Yさん、Nさんもお疲れ様でした!ありがとうございました。

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岩手県沿岸北部地震被災地の状況について(報告書)/7月26日現在

1、目的
7月24日(木)午前0時26分に岩手県沿岸北部で発生した地震で震度6強・
6弱・5強を観測した地域の被災状況確認と、現地でのボランティア活動の可能
性(必要性)等について情報収集を行った。

2、期日
平成20年8月24日(木)~25日(金)

3、確認ルート(行程)
栃木県さくら市発→(東北道・八戸道)→八戸市:震度6弱(泊)→八戸市南郷
区:断水地区→階上町:震度6弱→洋野町:震度6強→久慈市:震度5強→田野畑村
→岩泉町→盛岡市→(東北道)→栃木県

4、状況報告(詳細確容)
《8月24日(木)》
○早朝、オールとちぎYとKで、電話で現地確認チームを派遣するかどうか、対
応について協議。

○午前、KとAで現地確認することで調整。仙台以北の新幹線の運行が午後遅くに
なるとの報道を受け、車で現地に向かうこととする。

○「ハートネットふくしま」のNさんから連絡有り。ハートネットは夕方に新幹線
で現地入りするとのこと。お互いに連絡を取り合うこととする。

○12時40分、さくら市発。途中SAで昼食。東北道・八戸道とも特に地震によ
る影響もなく順調に車を進める。

宿泊先のビジネスホテルを携帯電話でネット予約しようとするがなかなかできな
い。
そのため、直接電話で確認。
いくつか確認する中で、チェーンのホテルでは施設の安全点検中であるため、夕方にならないと受けられるかどうかわからないとのこと。
その後、運良く別の手ごろなホテルに予約ができる。

○盛岡を過ぎ、八戸道に入るも周辺の風景で被災箇所は確認されず。

○午後6時八戸IC着。宿泊先のビジネスホテルの場所を確認後、車で市内から八
戸港まで状況確認。
港に向かう途中で信号機3か所が停電(断線?)。しかし、
周囲の商店等では照明が点灯しており、地域として停電している様子は見受けら
れない。
港の桟橋では、普段のように釣りをしている人も多くおり、地震直後と
は思えない風景である。
ただ、漁船等で出港準備をしている船はほとんどなかった。

○宿泊先にチェックイン後、夕食のため徒歩で中心部へ。
地震の影響か臨時休業している飲食店も見受けられるが、人の往来も多く、飲食店街では普段のように宴会を楽しむ人たちの姿。
とても震度6弱の地震の後とは思えない光景に戸惑いを覚える。

○ハートネットさんから11時頃に到着するとの連絡があるが、その時間に打合せも困難であるので、翌日連絡することとする。


《8月25日(金)》
○ 朝5時過ぎに市内を徒歩で散策し、地震の被災箇所がないか確認するが、一
部建物の庇部分のブロックが落下した跡と、お墓の墓石がずれているのが確認さ
れたのみ。

○午前7時30分、朝食後にハートネットYさんと電話で行動予定を打合せ。
ハートネットさんが八戸市社会福祉協議会で情報収集し、八戸市周辺と以前災害支援
をした軽米町で現地確認するとのことなので、オールとちぎは最大震度を記録し
た洋野町から南へ向かうこととする。

○7時40分、八戸市役所を訪問。玄関に災害対策本部の表示があるが、玄関は
施錠されており、別館入口が空いているものの、周辺にはテレビの撮影クルーが
1グループいるのみで、ライフライン関係会社や自衛隊等の車両の姿はなし。
職員等の出入りもほとんどない状態。
中越地震や中越沖地震の際の役所の雑然とした状況をイメージしていただけに、普段と変わらない職員の出勤風景に、また戸惑う。

◎八戸市内南郷地区に向かい、「道の駅なんごう」野菜を並べている農家のお母
さんに話を聞く。

「ここから5kmほど離れた地区だが、水道が昨日から断水している。
断水前に断水になるとの放送があり、急いでお風呂やなべ等に水を貯めた。

水は給水車で給水されているが、多くは運べないため、不便な生活を余儀なくされている。
食事も水を使わないよう惣菜を買ってきている。」とのこと。

○南郷区役所にて、市役所の対応内容等を確認。
現時点では島森地区の471世帯が断水しているのみで、水道事業団が対応中であるとのことのみ。

◎断水している南郷区島森地区へ入る。
市役所の島森支所前の駐車場に水道事業団の給水車が2台停車しており、事業団の職員が7名で給水車から10リットルのパックに水を詰める作業をしているが、住民の方が列を作るような光景はなく、住民の方が車で来てはそのパックを数袋持ち帰ると、また、住民の方の車がくるといった状況。
水道事業団の職員の方に、水道の復旧見通しを確認するが、現時点では不明としか言いようがないとのこと。

◎支所の玄関でお掃除をしていたお母さんに話を聞く。
「高齢者世帯や独居老人世帯等では給水車まで取りにこられないのでは」と尋ねると、「地域で普段からボランティアに取組んでいる方々がおり、その方たちが車で自宅まで水を運んでいる。

この地区は、山からの湧水もあり水は豊富だが、飲用水は水道なので、暑い時期に水がないことで不便な生活になっている。

お風呂は他へ入りに行っている人もいる。」体の不自由な方の入浴等については確認が出来なかった。

島森地区内を車で走ると、湧水を汲むためなのか、ポリタンクを両手に提げた女性の姿等も見受けられた。

○島森地区から階上(はしかみ)町へ。
途中、被災した状況等は見受けられず、「道の駅はしかみ」へ寄り、道路情報等を確認する。国道は不通箇所はないが、田野畑村地内で(県道?)2箇所の通行止めを確認する。
農産物直売所でも農家の方たちが普段のような話をしており、特に地震の話題も出ていない。

◎今回の最大震度6強を記録した洋野町役場へ。
役場前にはテレビ中継車が4台ほど待機しているので、そのスタッフに話を聞くと、このあと県議会議員が視察に来るので、その映像を撮るため準備しているとのこと。

少しを話をするが、今回の地震では震度は大きくても被害があまりなく、映像として流せるものもな
い。
被害が少なくてよかったが、先の内陸地震よりはニュース性は低いとのこと。
役場2階のマスコミ控え室でマスコミ配布用の被災状況一覧表を入手するが、公共施設の被害や一般世帯の被害は、どれも建物のヒビや一部のガラス破損、墓石の倒れ等がほとんど。

◎社会福祉協議会を訪れ、災害ボランティアセンターの設置の有無や、住民から
の連絡等について伺うが、特に大きな被害ではないので、社協としては特に動く
予定はなく、災害ボランティアセンターも設置しない。

住民からのニーズも1件も連絡はない。
○役場から山間部の大野地区へ入るが、一部墓石の転倒が見受けられる程度で、建物や道路、丘陵地の法面等にも被災状況は確認できない。

○海岸沿いへ戻り、集落部の中の道路を走る。古い建物の壁面が部分的に落下し
て居るのを目にするが、役場の職員が現地で確認している。

○ハートネットYさんと電話で情報交換。
八戸市社会福祉協議会では特に災害ボランティアセンターの設置等を考えていないとのことで、現在は洋野町に入った、この後、軽米町へ向かうとのこと。

○久慈市内の駅前等を走るが特に被災の状況は確認できず、国道を南下。陸中海
岸の名勝地である北山崎入口の交差点から南下する道路が通行止めとなってお
り、山側に迂回措置がとられているので、迂回する。

道路がどのような状況なのかは一切不明。

○田野畑村地内の漁協のガソリンスタンドで給油。職員の話で、この先2kmで部分的に崩落があり、ある程度は石を撤去したが危険なため通行止めとなっているとのこと。
時間的にも午後2時を過ぎているため、ここまでで沿岸部の現地確認を終了することとし、盛岡へ向かう。

○岩泉から盛岡まで山間部を走るが、道路で1箇所のみ亀裂を補修する光景を目にしたが、それ以外では被災箇所は一切確認されなかった。

○盛岡市内を抜け、盛岡ICより東北道で帰途につき、午後9時過ぎにさくら市
着。走行距離は2日間で1250kmを越えた。


5、所見
まずは、負傷者・被災された方・断水で生活に不便をきたしておられる方々にお
見舞申し上げます。

マスコミ報道でも流されているように、これまでの震災と比較して、震度は大き
かったものの現地の被災状況は目視で確認できるような状況はほとんど見受けら
れず、復旧支援でボランティアを必要としているような状況とは思われませんで
した。

しかし、八戸市南郷区島森地区の断水の復旧時期が明確でなく、その間の高齢者
世帯等への継続的な支援が確保されるか、お風呂の入浴等、地元の体制整備も含
めて今後の推移を確認する必要もあると思われます。

現地の方々との意見交換は少ない状況でしたが、被災したといっても普段の生活
を継続しており、特に仕事を休んで片づけをするといった光景も少ないように感
じました。

社会福祉協議会でも、被災地域での活動としては、住宅内部の片付けが主体であ
り、外部からの支援を受けるまでの必要性がないとの認識であることから、仮に
何らかの支援で現地に入るにしても、現地での受入れ体制も期待できないものと
思われます。

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